センサーサイズごとの画角の違いとボケの関係 

明るいレンズが欲しくなった事でいろいろ調べた事により書いた前回の備忘録
F値とSSの話しが長くなり実際書いておきたかった『センサーサイズの違いによるボケの大きさ』まで辿り着かなかったので、やっとこっちで書いてみようと思います。

 

主なセンサーサイズの種類

一眼カメラ系の主なセンサーサイズは『フルサイズ』『APS-C』『マイクロフォーサーズ』『1型(ニコワン)』と、この順番でセンサーのサイズが小さくなっています。
同じレンズを使って違うセンサーサイズで写真を撮ると画角(映る範囲)が違います。
センサーサイズと解像度のお話し

黒枠:フルサイズ
緑枠:APS-C(黄枠:キヤノンAPS-C)
青枠:マイクロフォーサーズ
赤枠:1型(ニコワン)

ss_bokeh_0001

という具合にセンサーサイズが小さいと、実際の焦点距離が異なり画角は狭くなります。

じゃあ、フルサイズより小さいセンサーはフルサイズと同じ画角(焦点距離)で撮影できないの?いいえ。そんな事はありません。
それぞれのセンサーサイズで、フルサイズの50mmレンズに相当するレンズがあります。APS-Cで35mm。マイクロフォーサーズ25mm。1型(ニコワン)で18.5mm。と、これらがフルサイズの50mm相当のレンズです。それぞれ用意されているので安心してください。

それぞれのセンサーサイズのレンズ ◯◯mmに以下の倍率をかけるとフルサイズの焦点距離に相当します。

規格名 換算でフルサイズ相当の倍率
APS-C 1.5倍
APS-C(キヤノン) 1.6倍
マイクロフォーサーズ 2倍
1型(ニコワン) 2.7倍

フルサイズの画角・焦点距離に相当するこれらを『35mm換算』と言い、異なる規格のレンズの焦点距離を把握するために便利なので35mm換算が使われています。
35mm換算とは、フィルム写真で使われていた35mmフィルムの大きさに近いセンサーのサイズを使用したデジタルカメラがフルサイズと呼ばれるようになり、この焦点距離を元に35mm換算と言われています。

 

センサーサイズが小さいとボケは小さいの?

一般的にセンサーサイズが小さくなるにつれボケにくくなると言われています。
それは各センサーサイズごとに同じ画角になるよう35mm換算でほぼ同じ焦点距離のレンズをそれぞれで使用して撮った写真を比較した場合はそうなります。
しかし、一本の同じレンズで各センサーサイズそれぞれの撮影に使用できたとしたら、ボケの大きさは同じになります。
これは、同じレンズ一本で撮った場合、センサーサイズによって画角・焦点距離が変わるからです。

例えば、同じ50mmのレンズをそれぞれの規格のカメラ付けた場合の焦点距離

規格名 換算でフルサイズ相当の倍率
フルサイズ 50mm
APS-C 約75mm
APS-C(キヤノン) 約80mm
マイクロフォーサーズ 約100mm
1型(ニコワン) 約135mm

そうです。当たり前にこうなります。
なのでこの場合は、フルサイズもニコワンもボケの大きさは一緒。ただし画角がかなり違ってしまうけど、という注釈付きの話しになるワケです。
下の画像はニコワンでもフルサイズと同じボケ(※焦点距離は異なる)のイメージです。

ss_bokeh_02

実際の焦点距離がここまで違ってくると1型(ニコワン)センサーでもフルサイズと同じボケ量という話しですが、これでボケが一緒と言われても、画角が違っては意味がありません。
ニコワンで上の画像の暗くなっている部分全てを写す画角で写す場合はフルサイズよりガクッとボケの大きさは小さくなります。

センサーサイズの違いでボケの大きさは絞り何段分変わるのか→

←絞りとシャッタースピードの関係

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です