オールドレンズ INDUSTAR 50-2 50mm F3.5とOLYMPUSのキットレンズを比較してみる。

この旧ソ連製レンズ INDUSTAR 50-2 50mm F3.5が思いのほかパキッっと写るので、手持ちのキットレンズ OLYMPUSのマイクロフォーサーズ標準ズームの14-42mm F3.5-5.6 と、望遠ズーム 40-150mm F4.0-5.6 の二つのレンズと比べてみようと思う。

比較テスト

使用した被写体の地図(実写範囲 210mm×157mm)を、撮影距離72cm、35mm判換算焦点距離100mm(OLYMPUS標準ズームのみ84mm)でF8の場合の被写界深度にして撮影。

42m900

50mm001
50mm002

INDUSTAR 50-2 50mm F3.5 中央も隅もパキッっとシャープに写っている。

42mm001
42mm002

M.Zuiko 14-42mm F3.5-5.6 II 多少モヤっとして、少し文字が太く見えるが中央と隅の画質の違いはあまりない。

150mm001
150mm002

M.Zuiko ED 40-150mm F4.0-5.6 中央は14-42mmとあまり変わらないが、隅はぼけたようになり像も流れている。

 

さすがはテッサータイプの単焦点レンズ

オールドレンズを侮っていた。単焦点レンズとズームレンズを比較するのが酷だったのかもしれない。いかに現代のレンズとはいえ、ズームレンズが単焦点に画質では劣ってしまうのはどうしようもないのだろう。PENTAXのズームレンズで比較された方も結果INDUSTAR 50-2 50mmの画質が良好だったよう。現代の単焦点レンズとの比較で汚名返上できるかもしれない。解像力も良いに越したことはないのだが、オールドレンズの魅力は性能の高さとは逆のマイナス要因によるレンズごとの強い個性だったりする。フレア的で、やわらかい写りや、癖のあるぼけ等だ。それに古いレンズを所有するという感覚と、モノによってはとても安く手に入るのも嬉しい。

 

ひとつだけ問題なのが焦点距離

ミラーレス機で楽しめるオールドレンズだが、APS-Cで1.5倍、マイクロフォーサーズ で2倍の焦点距離になってしまう。もちろんフルサイズミラーレスなら問題ないが、それ以外の場合は画角がオリジナルの画角ではなくなる。せっかくの広角レンズも広角ではなくなってしまう。カメラマウントで焦点距離を約0.7倍にしてくれるフォーカルレデューサーアダプターという選択肢もあるが、マウントに縮小光学レンズが入っているので普通のマウントより高額だ。
そこで、焦点距離50mm程度のオールドレンズをより有効に使えるようヘリコイドマウントでマクロレンズとして使ってみようと思う。

次回、ヘリコイドマウントでオールドレンズをマクロレンズに