【基本操作】ボケ量を調節する以外の絞りの使い方 ~光芒を撮る~

カメラの基本的な操作に、絞り値を変えることでボケる範囲(被写界深度)を調節する方法があります。
マイクロフォーサーズのミラーレスカメラの場合、一般的に絞り値 F8 ~ F11 以上絞ると小絞りボケと呼ばれる回折現象で、絞るほど(絞り値を大きい値にするほど)画像の鮮明さが失われます。
ではなぜ ほとんどのレンズが F 22 までの絞り値を用意しているのでしょうか。

ボケ量以外の絞りの使い方 ~光芒を写す~

絞りのボケ調節以外の用途のひとつに『光芒の撮影』があります。光芒とは光のすじです。試しに太陽を入れた構図を F22 の絞り値で撮ってみます。
やり方は簡単。カメラのモードダイヤルを『A』絞り優先モードにして、絞り値を試しに『 F22 』にします。そして太陽を大胆に入れた構図で撮影してみましょう。

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このように太陽がツンツンした感じで撮れます。このツンツンした光のすじが『光芒』です。
光芒のすじが何本出るかはレンズの絞り羽根の枚数で変わり、上の写真は絞り羽根が6枚あるレンズで撮影しました。絞り羽根が6枚のレンズは、絞りを小さく絞っていくと絞りの形が六角形になります。六角形の角は絞り羽根の合わせ目になっています。そこに光のすじが入り、このような写りになります。
絞り羽根が奇数の6枚の場合は、光芒は強く6本現れます。
偶数の5枚などの場合は羽根の合わせ目と逆方向にも光芒が現れるので、5の倍で10本の光芒になり、奇数のそれより柔らかい光芒になります。

光芒はなにも F22 まで絞らなくてはいけないわけではなく、絞ってゆくにつれてはっきりとした光芒になります。ファインダーや液晶モニターで確認しながら好みの光芒にしてみてください。太陽以外の光芒向きな被写体は夜景やイルミネーションなど、点の強めの光源がある構図で試すと上手くいくでしょう。あとは撮影する際に思い切って絞って撮影すると、イルミネーションなどは無数の光芒が写り、面白い写真が撮れるので挑戦してみてください。その際は夜だと思いますので、絞り込むとシャッタースピードは かなり遅くなります。手持ちでの撮影はキビシイので三脚が必須です。

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