フルサイズじゃなくたっていい!そんな視点から見る カメラの撮像素子 センサーサイズと解像度について

撮像素子、イメージセンサーのサイズは各社様々なサイズがあり、センサーサイズ乱立な昨今。結局どれがいいのだろうと迷うことも多いだろう。

今回はセンサーサイズの大きさ比較と、そのセンサーサイズの写真は解像度が(何ピクセル×何ピクセル)どのくらいなのか、デジタル的には実際どのくらいの大きさの写真ができているのか、大きさ比較をしてみる。

まずはイメージセンサーのサイズ比較。(実際の大きさではなく比率を表しています)

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黒 : がフルサイズ(ハイエンドデジタル一眼)

: APS-C(デジタル一眼など)   黄色 : APS-C(CanonのAPS-C機)

: 4/3(マイクロフォーサーズ OLYMPUS , Panasonic)

: 1型(Nikon 1シリーズなど)

: 1/2.3型(一般的なコンパクトデジタルカメラ)

グレー : iPhone6 (スマホとして参考までに)

 

上記以外にもまだまだセンサーサイズはありますが、とりあえずこのくらいに。

普段スマホや一眼で撮っている写真をSNSなどで利用する事が多いが、その写真は実際どのくらいの大きさで、画面ではどんなサイズで見ているのだろうか。センサーサイズごとにまとめた。(これも実際の大きさではなく大きさの比率を表したもの)

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右側がセンサーサイズごとに撮れる写真の大きさ、解像度(ピクセル×ピクセル)を比率で表した。

黒 : フルサイズ(フルサイズでもAPS-C以下のものもある。なので適当にSONY α99)

: APS-C(フルサイズ同等のものもある、ここは超えないものでPENTAX K-5)

: マイクロフォーサーズ(PanasonicもあるけどここはOLYMPUS E-M10)

: 1型(Nikon 1 J5  裏面照射型はフルサイズに迫る)

?  : iPhone6(スマホ代表で一応)

 

見てもらうと分かるように、センサーサイズは大きさが結構違うが、実際の写真サイズは大きさが近くなる。iPhoneや1型は小さいイメージセンサーだったのにここまで迫るとは。
どの機種も、縦 3,000ちょいから4,000   横 5,000弱〜6,000ピクセルのものが多く上位機種でも中位機種より低いのものもあるので、現代のデジカメは解像度や有効画素数は気にする必要がないと思う。

ここで本題。デジタルカメラで撮った写真を見る機会の多くはパソコンやテレビまたはスマホだろう。その表示する画面の解像度が先ほどの上にあった比較図の左側。その小さい四角形たちだ。一番左の縦長なものがiPhone6 , その左が外から27インチ Mac(デスクトップの大きいやつ) , MacBook 12インチ(新しいMacのノートPC), 一番中の小さいものがフルHDテレビ。パソコンの場合は大きいディスプレイほど解像度が高くなりがちだが、テレビは4Kテレビや小さいテレビじゃなければ大きさは違っても解像度はほぼ同じと思って問題ない。
そのパソコンやスマホで表示される写真の大きさは自分で画面いっぱいに表示させる以外はだいたい画面内に表示される写真だろう。とすると大きくても横1,000ピクセル程度の画像だろう。

SNSで何気にアップロードする際に自動的にリサイズされているので実際の写真サイズを気にしなくていいのは助かるが、普段の使用する用途以上の写真サイズで撮る必要も無いのかもしれない。カメラの設定で『Sサイズで保存』などすれば容量も少なくて済む。いざというとき最大サイズが必要かもしれない方は、RAW+jpg保存でRAWデータから最大サイズを作成できる。

カメラ選びも自由だ。どうやら2強時代のようだが、もう縛られることはない。必要な方は大きいものを選べば良い。大は小を兼ねない場合もある。有効画素数による写真サイズはセンサーサイズの違いではほとんどなくなってきた。ならば軽いのは性能だ。実際持ち歩いて撮る気がしなければ、せっかくの高価なデジタル一眼を買っても…である。良い例はスマホで、世界で一番使われているデジタルカメラはiPhoneを代表するスマートフォンだ。多くの人が普段から持ち歩き、気軽に撮影している。
ついでに見た目も性能だ。お気に入りのカメラにらなくては持ち歩かない。最近は各社クラシカルなデザインのかっこいいモノも増えてきた。

ここで1つ、センサーサイズでどうしようもない性能差がある。それは『ぼけ』の出しやすさだ。こればっかりは大きいイメージセンサーの方が『ぼけ』を出しやすい。フルサイズとマイクロフォーサーズでは絞り2段ほど違う。1型センサーのとある機種は『ぼけ』と連呼しているが、強制的にカメラの方が『ぼけ』をデジタル処理して作り出さないかぎりは、センサーサイズによる『ぼけ』の出しやすさはどうしようもない。
まあ、ポイントさえおさえればスマホでも『ぼけ』を出すことはできるし。1型以上のセンサーサイズなら差はあるが『ぼけ』を楽しむこともできると思う。

センサーサイズが小さいとカメラ本体を小さく軽く作れる以外にもメリットがある。それはレンズの小型軽量化だ。普通に考えればそうだろうと思うかもしれないが、副産物もある。フルサイズ比(35mm換算)でAPS-Cは1.5倍、マイクロフォーサーズは2倍、1型は2.7倍の焦点距離になる。簡単に言うとズームになる。フルサイズほど大きく重いレンズでなくとも小型なのに望遠側に有利なのだ。

最終的には何が必要なのか、自分の使う目的に合った性能を備えているものベスト。モビルスーツのように、カメラの性能の差が写真の決定的な差ではないことを教えてやる。といった具合だ。まぁ結局シャア・アズナブルは負けたに等しいが。
一般の撮影には殆どの一眼機や、ミラーレス機は対応できる。ここでは小さいセンサーサイズも良いんだよ。という提案という事で。