SAMYANG (ROKINON) 12mm F2.0 NCS CS で初めての天の川撮影に挑戦

前回、限られた予算で星景撮影用のレンズを検討することにした『ミラーレス(マイクロフォーサーズ)で星景写真の撮影用レンズは何を選択すればイイのか』で、SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS の購入を決めた。そこで九月に天の川の撮影にチャレンジしてきました。向かったのは日本一の星空 阿智村。

日本一の星空の村 阿智村

日本一の星空 阿智村とは、星空撮影のさまたげになる都市の明かりから遠く離れた南信州の山あいの村。オフシーズンのスキー場を利用して、星空に有利な立地をさらに生かし、街の光害からは無縁の絶好の星空スポットです。

阿智村の星空

 スタービレッジ阿智

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まずは撮影準備

当日の天気予報は曇り、いくら素晴らしい星空ポイントでも曇ってしまってはどうしようもありません。しかし、曇りの予報を覆し阿智村上空から幸運にも雲がひき始めました。
初めての天の川撮影、星空撮影のポイントをおさえておきましょう。

  • F値の明るいレンズを用意する(星をいっぱい写せる)
  • ISO感度を上げる(暗いところでも強くする)
  • ピントを無限遠に合わせる(真っ暗でのAFは意外とムズい)
  • 三脚を用意(長秒撮影のため)

ひとつずつ簡単に説明すると、

・F値の明るいレンズを用意する
F値の明るいレンズは星をたくさん写すことができます。星を多く写すには、F値、シャッタースピード、ISO感度、光害の少ない場所。など主にこのような要因があります。F値はレンズが左右する部分なので、明るいF値のレンズは満天の星空を写すには有利です。

・ISO感度を上げる
ISO感度を上げるというのも、上で挙げたように星を多く写すためです。例えばISO感度500を1000にした場合、数字が2倍になりました。すると、光を2倍に増幅してカメラに取り込むことになり、肉眼では見えないような星を多く写せることになります。同じようにシャッタースピードも長く10秒を20秒と倍にすれば同じ効果が見込めます。どちらもやりすぎ注意で、ISO感度は上げすぎると写真のノイズが増えてざらついた感じの写真になります。シャッタースピードは長くしすぎると、星が点ではなく少しずつ線のように写ります。(星は常に動いているので)

・ピントを無限遠に合わせる
一般的なオートフォーカスのレンズで昼間の明るいうちならば簡単なことですが、夜の真っ暗な場所では意外と難しいピントの無限遠合わせ(遠くにピントを合わせること)。
昔ながらのマニュアルフォーカスレンズ(AFレンズのMFモードではなく)はその点かんたん。私が今回用意した SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS もマニュアルフォーカスレンズ。AF機能の無いこのようなレンズは昼間など明るい時に無限遠に合わせておいて、その位置をしるししておくか、テープなどで固定しておけばいいのです。電気的な制御のあるAFレンズは電源を入切するたびに、設定されたピント位置に戻ってしまうモノが多いでしょう。
そんなAFレンズで真っ暗な夜、無限遠にピントを合わせる場合は、ひと際輝いている星をファインダーまたは液晶表示でとらえて、それを拡大表示します。そしてMFでその星が一番小さくキリッ!と輝くピント位置に合わせます。もしAFで合えばそれでもO.K

・三脚を用意
星空の撮影はシャッタースピードが長くなります。そのため三脚は必須です。
ミラーレス一眼なら広角レンズとセットでも比較的に軽いので本格的ながっしりした三脚ではなくても大丈夫だと思います。

この時に使用したのはこんな感じの三脚

初めての天の川撮影

夜空も晴れ、準備万端です。
まずは構図を決めましょう。スマホのアプリなどで天の川の位置を確認するのがオススメ。夏ならば天の川の明るい部分が見えます。こと座のベガ、わし座のアルタイル、白鳥座のデネブからなる夏の大三角形を目印に探すのもいいでしょう。星景写真は星空だけでなく、地上の何かを入れると星景写真らしくなると思います。
構図が決まったら試し撮りをしましょう。色々な撮影方法があると思いますが今回はF値は開放値で固定、シャッタースピードとISOで調整していきます。

シャッタースピードは20〜30秒程度が星が点に見える限界だと思います。方角的に北は星の動きが少ないのでその分長めのシャッタースピードにしても大丈夫です。
ISOは空の明るさにもよりますが2000程度から始めて、写した写真が明るすぎたらISOを下げ、暗かったらISOを上げていきます。

調整しながら撮影していると少し雲が…

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左下の黒いのと真ん中のぼやっと黄色いのが雲です。それはそうと、日本一の星空の場所でF2.0のレンズ使ってこの程度しか写らないの!?と思いませんか?そうなんです。そこが大事なところ。
実は星の写真は撮ったままでは実力の半分も表現できていないと言われています。
重要なのはレタッチや現像と呼ばれる画像処理が必要なのです。これはある意味、星の撮影よりも技術が必要で、そのテクニックしだいで仕上がりが大きく変わってきます。素人の私が頑張ってみた結果が下のモノ。

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レタッチ方法はまた別でまとめてみたいと思っています。今のチカラではこれが精一杯でした。
レタッチするほどまで凝る人は頑張ってみてください。レタッチまではやらないだろうという方は、最初からISO感度を上げめにしたりして明るく撮ってそれで終了というのもいいんじゃないでしょうか。
この後の阿智村の空は、東が曇ってきてしまったので、せっかくの夏の明るい天の川は諦め、北や上空を撮ることにしました。

milky-way02元写真
milky-way002レタッチ後

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今回使ったレンズ SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS
SAMYANG 単焦点広角レンズ 12mm F2.0 ブラック マイクロフォーサーズ用 APS-C用

☆おまけ

milky-way04

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